会議アジェンダの作り方(2):誰が何をするのかを明確に。
たぐと申します。
web制作会社でプロデューサーをしています。
プロデューサーを8年、その前にwebディレクターを7年ほどやっています。
これまで数多くのwebサイトの運用・更新やリニューアルに関わってきました。
ナショナルクライアントと言われる企業も含まれます。
そんな私ですが、webサイトをリニューアルするとなったら、数多くの会議やプレゼンテーションに参加しています。
会議をクライアントと行う際には、事前に「アジェンダ」と呼ばれる、会議で話をすることの目次を作って事前に会議の参加者に共有します。
今回は、クライアントとの会議を年間200回はしているであろう私が、その会議のアジェンダの項目立てについて念頭に置いていることを紹介します。
前回、アジェンダは議事録とセットで考え、なるべく早いうちにクライアントと共有し、都度アップデートしていく形が望ましいという話をしました。
こちらも参照いただければと思います。
「担当+ゴール+アクション」の3つをセットで。
最初に結論です。
ということです。
アジェンダを立てるときに
「○○○○について」という項目立てをする人が多いですが、それNGです。
それだと、誰が話の主体か、何が決まればゴールなのか不明瞭です。
もし会議が
『まず最初に「○○○○について」です。』
と話が始まったとして、クライアント視点で考えてどうでしょう。
相手が話を進めてくれるのか、自分が何かを求められているのか不安になりませんか?
会議は
- 誰が(担当)
- 何のために(ゴール)
- 何をする(アクション)
のか、明確にしておく必要があります。
では具体的に見ていきましょう。
1. 誰が?
まず「誰が?」についてです。これは
「web制作会社側」か「クライアント側」かということです。
この議題は誰がボールを持っているものかを明確にしておきましょう。
ちなみに、ファシリテーションはクライアント側ではなく、web制作会社側がしますよ。もちろん。
ただ、その話をweb制作会社自ら進めるものなのか、「ではお願いします」とクライアント側に振るものなのか・・・
アジェンダの時点でわかるようにしておく必要があるということです。
2. 何のために?
これは個別の課題内容を示すものです。
- サイトマップ確定のために
- デザインルール策定のために
- 社長に承認いただくために
- サイト公開のて準備を明確にするために
など様々です。
3. 何をする?
会議のアジェンダには目的があります。
先の主体となる担当が、何のためにそれを話すのか、ゴールにあたるものを明確にしておいた方がいいです。
大きいレベルで言うと
- 提案
- 相談
- 共有
- 依頼
- 承認
こういうものです。
例えば、
「提案」であれば、その提案を受けて、決まったタイミングまでの採用か不採用かを決定するタスクを持ちます。
「相談」であれば、それを受け入れられるものかどうか判断しないといけません。
「共有」であれば、まず内容を理解すれば良い、という意味で捉えます。
「依頼」であれば、その依頼への対応可否判断や、受ける場合の対応をタスクとして持つことになります。
「承認」であれば、この会議の場で決定を下さないといけません。
何をするかを明確にすることは、その会議の議題単位のゴールを明確化することでもあります。
これがあることで話が脱線したり、無目的な雑談になりにくいという効能があります。
アジェンダの項目立て
最後に具体的なアジェンダの項目立てについて触れておきます。
具体的なアジェンダは、ただリストにするだけだと、話があっちこっちに行ってしまうのでよくないです。
なので、メインのwebディレクターの責任の元、スムーズな議事進行ができるように整理しておくことをお勧めします。
- 進捗状況確認
- 重要共有事項
- 重要検討事項
- 今回の会議踏まえた次回までの双方タスク確認
- 次の会議の予定確認
だいたいこんな感じです。重要共有事項、重要検討事項の部分が、内容で細分化される感じですね。
まとめ
大事なことをおさらいすると、
ゴールが何かにより、その話を受ける側の心構えが変わるということです。
「○○について」だと、それが伝わらないのです。
伝わらないということは、それを誰も自分ごと、自分のタスクだというメッセージと受け取らない状態で会議が進むということです。
それだと、進みが悪いです。「えっ、そうなの?」ということが普通に起こります。そして、それは、クライアントの問題ではありません。
ファシリテートする側の問題であると心得るべきです。絶対。
私は、うまくいかないディレクターを数多くみていますが、だいたいこういう相手側の立場にたったマネジメントが不十分なケースが多いと感じています。
相手に「何かを課す」とか「強いる」のではなく、「認識を合わせる」のです。
そこを合わせる項目立てが必要です。