SDGs。webサイトにおけるロゴやアイコンの利用条件。
たぐと申します。
東京のweb制作会社でプロデューサーをしています。
私はweb制作会社のプロデューサーとして数多くのwebサイト制作に関わっていますが、コーポレートサイトの制作でCSR活動の一環として「SDGs」的なことを掲載したいとおっしゃる企業様はとても多いです。
今回は、SDGsを正しく理解するとともに、webサイト掲出の場合の注意事項について紹介したいと思います。
SDGsとは?
持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定された ミレニアム開発目標(MDGs) の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。 SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。
とあります。
【結論】企業活動を情報として紹介するなら基本フリー。
情報は
http://www.env.go.jp/policy/sdgs/guides/SDGsguide-honpen_ver2.pdf
こちらのものを参照しています。
SDGs の⽇本語版アイコンは、国連広報センターのホームページからダ ウンロードすることで、誰でも⾃由に使うことができます。⾃社の取組を 内外にアピールする際にぜひ使ってみましょう。
上記のように紹介されていますので、一般企業ならロゴを使うことは問題ありません。
ただ、
SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン | 国連広報センター
ここに記載のことは守る必要があります。
活動をwebサイトで紹介するのに、ロゴやアイコンを利用するのは問題ないですが、虚偽の活動報告するとかは論外なので、そういうのはしないようにしましょうね。当たり前だけど。
ロゴやアイコン利用における3つのケース。
1. 「商業用途」の場合
商業用途での使用とは、SDGsをさらに広めるための営利主体による、または、商業的もしくは販促用商品および/もしくは製品における使用を指し、これは国連による事前許可 と、適切なライセンス契約の締結によって認められることがある。SDGsロゴ・バージョン 2、SDGsカラーホイールおよび/または17のSDGsアイコンを商業用途に使用する場合は、 SDGpermissions@un.org宛に、件名をすべて大文字で「SDG LOGO/ICON REQUEST」 としたメッセージを送信し、申請を行わねばならない。
とある。ここでいう「商業用途」というのは、SDGsの普及そのものを商売にするような団体、例えばSDGsロゴのステッカーやキーホルダーを作る等、SDGsそのものの普及がその企業の営利に直結するようなケースを言う。
2. 「情報目的」の場合
情報目的での使用とは、主として例示的かつ非商業的で、資金調達を意図しない使用を指す。 SDGsロゴ・バージョン2、SDGsカラーホイールおよび17のSDGsアイコンは、このような情報目的で使用でき、その際には国連による事前許可も、ライセンス契約の締結も必要とされない。
情報目的というのもちょっと抽象的に感じますが、たとえば、ニュースサイト、コーポレートサイトなど、SDGsとは何か、また会社取り組みなどを情報として紹介する分には何も制約は受けないということ。
3. 「資金調達目的」の場合
資金調達目的での使用とは、SDGsを支援する活動の費用を賄うための資金の調達を意図する使用を指す。SDGsロゴ・バージョン2、SDGsカラーホイールおよび17のSDGsアイコンは、このような資金調達目的で使用できるが、その際には国連による事前許可と、適切なライセンス契約の締結を必要とする。
とある。つまり「企業に対しSDGs活動を支援する」という立場のコンサル会社など。そういう場合は国連とのライセンス締結が必要となる。
一般的な営利目的企業におけるSDGsロゴの使用は「情報目的」なので使用問題なし。
一般的な営利目的企業におけるSDGsロゴの使用制限がどれにあたるか?
それは「情報目的」に該当するという理解で問題なさそう。
一般的な営利目的の企業がSDGsの活動を外部発信したい場合、そこになんら制約は発生しないということですね。
SDGsとESGの違い。SDGsには将来への投資的意味がある。
似たような概念としてESGというのもあるので、少しそれにも触れておきます。
ESGとは
- Environment(環境)
- Social(社会)
- Government(統治)
の頭文字を取ったものです。
https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190531003/20190531003-1.pdf
こちらの経済産業省のSDGs経営ガイドによると
これまではESGに関する取組は、得た利益を使ってやれることをやるという、いわゆるコストと見なしていたが、今後は投資として捉えて行っていく。
とあり、SDGsは、余裕が出たらやる、という趣旨のものではなく、活動そのものを能動的に行うことで、将来的な利益に繋げる、という考え方で、ESGとはまた違った考え方と捉えて問題なさそう。